唐揚げにレモンをかけるか問題──人類最大の未解決問題に終止符を打つ

唐揚げにレモンをかけるか問題──人類最大の未解決問題に終止符を打つ
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目次
1. はじめに
この記事を読んで得られるメリット
- 飲み会で一目置かれる
- 人生で本当に大事なことが見えてくる(かもしれない)
対象読者
- 唐揚げにレモンをかけるか毎回悩んでいる人
- 「レモンかけていい?」と聞かれて「どうぞ」と答えたが本当は嫌だった人
人類は様々な難問に挑んできた。
宇宙の起源、生命の意味、意識とは何か。
しかし、これらすべてを凌駕する難問がある。
「唐揚げにレモンをかけるか問題」である。
この問題は、宗教戦争すら引き起こしかねない。 飲み会の空気を一瞬で凍らせる破壊力を持つ。 恋人との別れの原因にすらなりうる。
今日、この問題に決着をつけよう。
ちなみに、ある調査によるとレモンOK派は約67%、NG派は約33%だという。
「ほら見ろ、やっぱりかける方が正義じゃないか」と思ったあなた。
その驕りが、戦争の原因となるのだ。
2. レモンOK派の主張
まず、レモンOK派の主張を整理しよう。
主張①:さっぱりして美味しい
油っこい唐揚げに、レモンの酸味が加わることで、さっぱりと食べられる。 これにより、何個でも食べられるようになる。
…一理ある。
主張②:気を遣うのが面倒
「かける?」と聞くのも面倒だし、個別に分けるのも面倒。 ええい、一気にかけてしまえ!
……その「面倒」という感情が、悲劇を生むのだ。
主張③:店が出している=それが完成形だ
プロの料理人がレモンを添えている。それは「かけて完成する料理」だというメッセージだ。 出されたものをそのまま残すのは、フードロスの観点からも心が痛む。
……という、もっともらしい正論を盾にする。手強い。
3. レモンNG派の主張
次に、NG派の主張を聞こう。
主張①:唐揚げ本来の味を楽しみたい
料理人が心を込めて作った唐揚げ。 その味をレモンで上書きするのは、料理人への冒涜だ。 料理に醤油やソースをドバドバかけたせいで離婚した夫婦を知らないのか?
…これは一理ある。
主張②:サクサク感が失われる
せっかくのカリッとした衣が、レモン汁でしなしなになる。 これは許されない。
…これは完全に同意。
主張③:味変(あじへん)の権利を奪うな
最初はプレーンで、その後にレモンで。そのストーリーを楽しみたいのだ。 最初から全部にかける奴は、「どうせ胃に入れば同じだろ」と思っているに違いない。
……気持ちはわかるが、言い過ぎでは。
4. 心理的攻防とマナーの闇
この問題の根深いところは、味の好みではなく心理的な駆け引きにある。
「かけていい?」という踏み絵
そう聞いてくる輩は、まず間違いなくレモンOK派だ。 大体レモンを手に持ち、MK1(マジでかける1秒前)みたいなタイミングで彼奴等はこう言う。 「レモンかけていい?」 この言葉はもはや、質問ではない。 「今からかけるから大人しく見ていろ」という脅しだ。
ここで「ダメ」と言える日本人は少ない。 「あ、うん……」と微かに引きつった笑顔で答えるのみである。
素手の恐怖
レモンを絞るその手は、さっきまでスマホを触っていなかったか? トイレに行って手を洗ったか?
潔癖症でなくとも、他人の素手が触れた汁が自分の唐揚げにかかることに、生理的な抵抗を覚える人は多い。 しかし、それを口に出すことは「失礼な奴」の烙印を押されるのではないか躊躇してしまうものだ。
してやった感への苛立ち
レモンを絞り終えた後の、あの「気が利く私」というドヤ顔。 隠れレモンイヤンにとっては、「ありがた迷惑」という言葉がこれほど似合う状況はない。 それなのに何も言い出せないのが、日本の同調圧力に染まった悲しきイエローモンキーの行動様式だ。
5. 真の本質問題は、「勝手にかけるな」ということだ。
OK派も、NG派も、自分の皿の唐揚げに何をしようと自由だ。 だが問題は、共有の皿に勝手にレモンをかける奴だ。
これは、民主主義の根幹を揺るがす問題だ。
同意なきレモンは暴力である
「レモンかけていい?」と聞くのは、最低限のマナーだ。 しかし、聞くだけマシだ。
何も言わずに全部にかける奴は、もはや犯罪者予備軍である。
これは「傲慢」そのものだ。 「みんなレモン好きでしょ?」という思い込み。 「私がかけてあげる」という上から目線。 「サクサクより味が大事」という価値観の押し付け。
高慢ちきにも程がある。
解決策
「個別の皿に盛ればいいのでは?」 いや、現実はそう単純ではない。 居酒屋では、唐揚げは大皿で来る。 しかもレモンの数は限られている。 この状況で、いかにして全員の正義を守るかが大切だ。
今から答えを発表する。
自らが「レモン奉行」となる。
これしかない。 レモン奉行とは、唐揚げとレモンの公正な分配を司るフィールドマスターである。 飲み会において、最も名誉ある役職という呼び声も高い。
レモン奉行の仕事は以下の通り:
- 「レモンNGの人いますかー?」と聞きながら、真っ先に自分の手を挙げる
- 挙手した人数(レモンNG)数える
- 残りの人数(レモンOK)を数える
- レモンをかける唐揚げの数を計算する
- 粛々と実行する
1. が最大のポイントだ。 あなたが率先して挙手することで、「あ、私も」と、隠れレモンイヤンが安心して手を挙げられる空気を作るのだ。 しかも、自分がNG派なのに、レモン絞る役を買って出たことが自然と伝わり、周囲の尊敬すら集められる。
「え?君NG派なのに絞ろうとしてるの?」 と聞かれたらこう答えればいい。 「レモン絞るの得意なんです」
そして実際には、あなたはレモンOK派だったとしても問題ない。 自分の頭の中で、人数を1人入れ替えて計算すれば良いからだ。 頭の中の数字は、誰にも奪うことができない。
レモン唐揚げ早見表
計算式はこうだ。 難しいことはない。「1人あたり何個食えるか」を考えて、OK派の人数を掛ければいい。
かける数 = floor(唐揚げ総数 × レモンOK人数 ÷ 全体人数)
- まず、1人あたりの個数を出す(唐揚げ ÷ 人数)
- それに、レモンOKな人の数を掛ける
- 端数は切り捨てる(NG派への配慮)
例:5人で唐揚げ8個、OK派が3人の場合
8 ÷ 5 = 1.6(1人1.6個)→ 1.6 × 3 = 4.8 → 切り捨てて 4個 にかける。
計算が苦手な人は、この早見表を活用してほしい。
表: レモンをかける個数(端数切り捨て)
| 唐揚げ | 1 NG / 1 OK | 1 NG / 2 OK | 1 NG / 3 OK | 2 NG / 2 OK | 1 NG / 4 OK | 2 NG / 3 OK |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 4個 | 2 | 2 | 3 | 2 | 3 | 2 |
| 5個 | 2 | 3 | 3 | 2 | 4 | 3 |
| 6個 | 3 | 4 | 4 | 3 | 4 | 3 |
| 7個 | 3 | 4 | 5 | 3 | 5 | 4 |
| 8個 | 4 | 5 | 6 | 4 | 6 | 4 |
| 9個 | 4 | 6 | 6 | 4 | 7 | 5 |
| 10個 | 5 | 6 | 7 | 5 | 8 | 6 |
この表を暗記するか、スマホに保存せよ。
レモン奉行カリキュレーター
「表を見るのも面倒だ」という声が聞こえる。
……甘ったれるな。
と言いたいところだが、仕方ない。 正しいレモン奉行を世に送り出すのも、私の仕事だ。 特別に計算機を用意したので、もう計算が苦手という言い訳はできない。
🍋 レモン奉行カリキュレーター
合計人数: 4
レモンをかける個数
6個
(レモンなし死守: 2個)
※端数は切り捨てて、レモンNG派の平和を守ります
レモン奉行の心得
最後に、レモン奉行としての心得を述べておく。
- 常に冷静であれ - 唐揚げを前に興奮して涎を垂らしてはならない
- 少数派を守れ - NG派は往々にして声が小さい
- 先にNG派に聞け - OK派に先に聞くと同調圧力が発生する
- レモンは均等に絞れ - 最初は薄く絞り、様子を見ながら追加で絞っていく
- 一番デカい唐揚げは自分が確保せよ - 奉行税(コミッション)として正当な権利だ
これで世界の平和は保たれる。
6. 結論
長くなったが、結論を述べよう。
結論:生殺与奪の権を他人に握らせるな
たかが唐揚げレモン、されど唐揚げレモン。
もし君が「勝手にレモンをかけられた」と嘆いているなら、それは君が弱いからだ。
判断を他人に委ね、場の空気に流され、思考停止していた君の責任だ。
「生殺与奪の権を他人に握らせるな!!」
これは世界中で大人気を博した「鬼滅の刃」屈指の名台詞である。
守りたいものがあるならば、強くあらねばならない。
唐揚げの味付けという、その瞬間における君の幸福(ウェルビーイング)を、なぜ他人の気まぐれに委ねるのか?
なぜ「OK派」の暴力的な善意に対して、無防備に喉元を晒す?
レモン力を高めよ。
先手を取れ。
自ら手を挙げて場を支配し、レモンNGの人数を瞬時に見抜き、最適な分配を導き出すのだ。 そうすれば、君は自分の唐揚げを守れるだけでなく、他人の唐揚げさえもコントロールする力を持つことができる。
だからと言って、かつて自分を貶めたレモンかける派への腹いせに、わざと少なめにレモンを絞ってはいけない。
真の復讐とは、「同じ悲しい思いをする人を減らすこと」でのみ果たされる。
唐揚げとは、禰󠄀豆子だ。
レモン奉行とは、単なる世話役ではない。
その場の「生殺与奪の権」を掌握する者のことだ。
さあ、早見表を片手に飲み会へ行こう。 もはや他人の飲み会を探し、割入ってもいい。 そして、高らかに宣言するのだ。
「レモンNGの人、いますかー?(自ら手を挙げながら朗らかな顔で)」
世界は、行動する者の手の中にある。